2006年02月22日

特定失踪者家族の立場と葛藤@

特定失踪者問題調査会は「日本人の過去の失踪者の中に拉致被害者が存在するはずだ」という仮説に基づいて調査をはじめました。したがって、特定失踪者と名付けられた人々は、家族によって、拉致ではないかと「特定失踪者問題調査会」に申し出のあった方々のことです。
それを理解してみると、「特定失踪者」には、いくつかの観点と側面がある事が判ると思います。

・家族が拉致かもしれないと思い、調査会に申告された方が、約450名。
・このうち、ポスター等で皆さんの目に触れている、公開者が、兄・清文を含め、約250名。(調査会0番台)
・公開した中で特に拉致の可能性が濃厚としているのが、34名。(調査会1000番台)
・調査会に申告したものの、
〈現在の家族が、公開できない状況〉
〈拉致だとしたら、公開することによって抹殺される危険性〉
〈拉致でなかった時の気まずさ、世間体〉
〈様々な理由で、一部の家族の反対、家族間で意見の相違〉
などなど様々な理由によって公開にはできない方が約200名。(調査会2000番台)

藤田進さんの拉致を手伝わされたと証言した西新井病院関係者男性が、藤田さんの事件(1976年)の2年後に、二人の女性の拉致も手伝わされたと証言していたことから、失踪年の食い違いがあるものの、古川了子さんとも関係性があり、今月9日に22次リストとして公開された、遠山常子さんと峰島英雄さんは、同時に失踪した、関谷俊子さんの15次公開からかなり遅れて、実質新聞のスクープとして公開された事からも、公開に踏み切るひとつの壁の存在を感じていただけることと思います。
実際、KONAも公開にする、しないの家族内の調整に手間取り、1次公開に間に合わず、単独で公開の記者会見をし、調査会では、2次公開となったのです。

・もちろん非公開の失踪者の中にも、拉致の可能性が高い方はいます。
・そして公開・非公開を問わず、拉致ではなく、発見・再会・他事件被害者も当然いらっしゃいます。今年に入ってからも、調査会への申告者2名の所在確認ができたそうです。

この幅のある、様々な状況の家族をひとまとめにして、調査会に申告した失踪者家族で、「拉致」を冠した家族会をつくるのが困難なことが判ると思います。
ただし、理由なく家族の行方が分からなくなり、同じような苦しみを味わった、家族間のコミュニティーは図ってゆけるのではないかと思っています。調査会を中心にすることはもちろんできないのですが・・・。

1月27日の「情報戦略研究所」→http://senryaku-jouhou.jp/
講演会「北朝鮮の対外有害活動と特定失踪者問題調査会」
でも、「1000番台家族があまりに必死で、何とか心のよりどころになれないか」といった、支援者の意見が出ました。
それについては、家族間のコミニケーションをとるなど、KONAもできる事を提案しました。

しかしながら、非公開の家族のケアが公開できないだけに、最も難しく、とてもつらいと、調査会の皆さんがおっしゃっていました。


KONAがさらに深刻だと思うのは、調査会へも申し出ていない、本当は拉致されている失踪者です。
〈家族が拉致だとは思っていない〉
〈申告できる家族が居ない状況〉
〈失踪家族が拉致だとしたら、申告することによって抹殺される危険性〉
〈拉致でなかった時の気まずさ、世間体〉
〈そういった様々な理由で、一部の家族の反対、家族間で意見の相違〉
公開する、しないの前にさらに、調査会や、政府、警察への再調査を申し出るか、のハードルもあるのです。

KONAの身近に顕著な例があります。KONAの故郷、塩尻市民の話です。
高校を中退し、就職した先から退職し、会社の寮から塩尻の自宅に帰ってきた晩、家族が引越しの荷物の開梱を明日にして、休むように言い、翌日朝、家族が起こしにいくと、忽然と姿を消していたそうです。
現在、家族は拉致かも知れないが、調査会などに申し出る気はないそうだと、近所の方から、KONAの母が聞いています。詳しく明記できないのですが、この話、偶然にもあるポイントで、兄・清文と、さらにオウムにも接点があるのです・・・。

さてここで、KONAが拉致事件解決の活動をはじめた時から、公開、非公開、未申告、あらゆる立場の失踪者家族の心情を考えて、チラシの中で、お願いしてきたことがあるので、改めて記載いたします。


《家族として、奪還と共に考え、協力して欲しい事。》

*自分の家族が突然、無事帰国したとしても、政府・地方自治体の生活支援体制は万全でしょうか?
*金正日によって犯罪の手伝いをさせられた家族を、犯罪者扱いしないで下さい。
*拉致か解らない、拉致の被害に遭っていながら北の地で死亡して、海に捨てられたり、道端に雑然と埋められて、結果、所在が明らかにならなくても、長年探し疲れ年老いた家族を、「おまえの家族は散々騒いで拉致ではないじゃないか!」と非難する事だけは、絶対にしないで下さい。

《失踪者450名ほどの真相究明と、家族の支援をお願いします。》

 拉致問題において、特定失踪者問題が本体と言えます。しかし特定失踪者には、もう一つの側面があります。
450名ほどの失踪者は金正日の拉致と言う犯罪を含め、450件の完全犯罪が、治安の良いと言われる日本において起こっている事を示しているのです。
私の兄は、そして特定失踪者は、拉致された可能性がある。反面、明日遺体が見つかったり、国内で生きて見つかる可能性もゼロではない。
特定失踪者とその家族の微妙な立場も理解し、真相究明の為に支援してくださる事を、お願いします。
私の兄だけではないのです、失踪者は何百人もいるのですから。
posted by KONA at 09:56| Comment(0) | TrackBack(0) | 拉致・特定失踪者 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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